にんじんの豆知識>今食べているにんじんのルーツは?
【にんじんの豆知識】
にんじんのルーツ・歴史
今、日本で食べられているにんじんは、いったいどこから来たのでしょう?
にんじんの原点、ルーツについて考えてみましょう。
にんじんの原産地はアフガニスタン付近といわれます。
にんじんは赤いイメージですが、
このころのにんじんは、黒かったり、黄色だったり、
紫や白もあったそうです。
その後、にんじんは、トルコ系民族の大移動と共に、広まり、 13世紀ごろ東西に分かれて、
それぞれの風土により、改良されました。
東に伝わったものがアジア型にんじん、
西に伝わったものがヨーロッパ型にんじんです。
にんじんはせり科の野菜です。
パセリなど、ハーブのような香りの強い植物と同じ科です。
意外な感じがしますが、
にんじんの葉を食べると、納得できます。
アジア型にんじんの特徴は、根が長く、濃い赤色をしているのが特徴です。
この赤色は、トマトと同じ赤色の成分のリコピンの色です。
アジア型人参は、βカロチンではなく、リコピンを含んでいます。
なので、にんじん臭さがなく、柔らかいので、にんじん嫌いの人でも、
食べやすくなります。
煮物にも向いています。
しかし、栽培が難しいので、次第に栽培されなくなり、
現在残っているのは、正月に使われる京人参(金時人参)や滝野川大長くらいです。
ヨーロッパ型にんじんの特徴は、オレンジ色でβカロチンが
豊富に含まれています。
栽培しやすく、夏から秋に収穫される寒冷地型と晩秋から冬に収穫される暖地型が
ありますが、年中栽培できることから、広まり、
今生産されているにんじんが、ヨーロッパ型にんじんです。
五寸人参や、三寸人参、ミニキャロットなど。
数多くの品種があります。
始めに日本ににんじんが伝わったのは、16世紀末。
アジア型にんじんでした。
中国で品種改良されたものです。
このにんじんの子孫は、
京にんじん(金時にんじん)大長にんじんなどです。
ヨーロッパ型が入ってきたのは19世紀末、
江戸時代末期から明治時代のころです。
こちらは、15世紀にオランダで品種改良されたもので、
五寸にんじん、三寸にんじんなどです。
今食べているにんじんは、ヨーロッパから入ってきた新種です。
このようなにんじんのルーツを考えながら、
食べていると、親しみがわいてきますね。